ここでは関連するコミュニケーション場のメカニズムを紹介します.
※執筆者へ ・インセンティブ,ルールについてできるだけ書いてください. ・場の機能に関して書いてください. ・できるだけ,文献や,外部リンクを貼ってください.
ビブリオバトル
ビブリオバトルとは、誰でも(小学生から大人まで)開催できる、本の紹介コミュニケーションゲームです。 「人を通して本を知る.本を通して人を知る」をキャッチコピーに、日本全国に広がっています。
<公式ルール>- 発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる.
- 順番に一人5分間で本を紹介する.
- それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行う.
- 全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員で行い,最多票を集めたものを『チャンプ本』とする.
<ビブリオバトルの機能>( 『ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム』(谷口忠大 著、文春新書)より)
- 書籍情報共有機能(参加者で本の内容を共有できる)
- スピーチ能力向上機能(スピーチの訓練になる)
- 良書探索機能(いい本が見つかる)
- コミュニティ開発機能(お互いの理解が深まる)
<開催の型>
ビブリオバトルには、大きく分けて3つの開催スタイルがあると言われています。 - コミュニティ型(少人数)
- もともとビブリオバトルが開発された時に想定されていたスタイル
- 10人程度以下規模のコミュニティでの繰り返し開催.
- コミュニティが何らかのテーマを持っていることが多い.
- ゲーム後や日常での相互交流が期待できるため,組織のインフォーマルコミュニケーション支援ツールとしてのビブリオバトルの効果が期待できる.
- ワークショップ型(大人数)
- 大人数をグループにわけてパラレルでコミュニティ型のビブリオバトルを模擬する.
- 大人数であっても,各グループは少人数になるために,自然な相互交流は期待できる.
- 類似メンバーでの繰り返し開催が出来ないことが多く,ビブリオバトルを通したグループ内での共通知識の形成といったコミュニティ型の機能が完全に再現されるわけではない.
- 学校の教室で生徒達にビブリオバトルを実践してもらう場合にもよく用いられる.
- イベント型(大人数)
- 少数の発表者と大多数の聴衆でやるタイプのビブリオバトル.
- 聴衆がオープン参加であることが特徴.
- 大人数になると相互交流が期待できない場合がある.
- 書店や図書館で連続開催される小規模なイベント型もある(聴衆が10名程度のものなど).
- ビブリオバトルのお祭り的開催としてなされる.
- 全国大会や高校生大会などはこれに含まれる.
- 特に「大会」のように大規模なイベントを志向すると一回の開催負荷が大きく,繰り返し開催が困難となるため,繰り返しによるビブリオバトルの効果が得にくくなる.
パーラメンタリーディベート
パーラメンタリーディベートとは、一つの論題に対し、肯定と否定チームに分かれ、各々のチームが第三者を説得させるパブリックスピーチ型のディベートです。論題は、社会、政治、倫理、環境、国際問題など多岐にわたります。 論題が発表されてから、15~30分程度の短い準備時間の後、ディベートを開始します。 ディベートをする者は、肯定か否定チームのいずれに属するかを自ら選ぶことはできず、自身の意見とは異なる観点からの主張も考えなければならないことがあります。
世界では、教育現場にてパーラメンタリーディベートが広く導入されています。ブレア元首相など政治家をはじめ、パーラメンタリーディベートの経験を活かし、多くの人々がグローバルに活躍されています。
<ルール>
パーラメンタリーディベートには、いくつかの形式があります。 North American Style、All-Asian Style、 British Parliamentary Style など様々なディベートスタイルがあり、人数や話す時間、順番などが異なります。
件の宣言
件の宣言 - 劇団衛星
件の宣言とは、直接民主制による意思決定を体験する演劇ワークショップです。 参加者は与えられたポリシーを、自分がもともと持っている価値観とは関係なく演じて、議論して、主張します。 そしてその後、演じることをやめ、一個人に戻って、無記名投票によりそのコミュニティにおける「宣言」を採択します。 学級会、町内会、PTAなど、「直接民主制」を採用するコミュニティは数多く存在し、老若男女に参加する機会があります。 しかし、「言葉」によって、違う考え方を持った人たちを「説得」し、自分たちの意見を「投票」によって通すためには、 高度な「交渉」が必要です。「件の宣言」を通じて、笑いながらトレーニングしてください!
件の宣言のメカニズム- テーマの決定
議論するテーマを決める。 ※基本的には主催者があらかじめ決めておくが、参加者の希望により決めても良い。
- チーム分け
参加者をランダムに、なるべく均等な人数になるように4チームに分ける。 チームにはそれぞれ、参加者本来の意見とは関係なく、過激A派、穏健A派、穏健B派、過激B派の4派をランダムに割り当てる
- 演説準備のディスカッション
チームの演説内容をまとめる(5〜10分間)。 ※インターネット等で調べることは可とする。
- 演説
チームとしての主張を演説する(各チーム1〜2分間) 演説の冒頭には必ず「賢明なるコミュニティの諸君」というフレーズを入れる。 演説では必ず全員が発言をする。
- ラウンドテーブル
全チームの演説終了後、各チームのメンバーがなるべく均等に混ざったグループを複数作り、各グループでディスカッションを行う(5〜10分間)。 なお、この時は自分の所属チームの立場としてディスカッションを行う。
- 投票
ラウンドテーブル終了後、4チームは解散する。参加者それぞれの心象によって、A/Bの二択で無記名投票を行う。
- 採択結果の宣言
開票し、最多票を得た意見をコミュニティの議決とし、議長が「本コミュニティでは〇〇が採択されました」と宣言する。
会議や話し合いの場では、立場や年齢が上の参加者ばかりが長く発言するようすがよく見られます。 発話権取引では、そうした限られた参加者による発言時間の過剰な取得を防ぐため、発言時間の所有権を各参加者に事前に割り当てます。 さらに、発話権(券)は誰かに譲渡できるというルールを設け、自由に発話権を融通させることで、発話権の資源配分が自律分散的に行われることを目指しています。
<発話権取引の流れ>
1. 全員に発話権を配る。 2. 1枚ずつ発話権を使用し、発言を行う、もしくは他の人に渡す。 3. 2.を繰り返した後に、全ての発話権が使用されたら終了する。
ブレインストーミング
ブレーンストーミング(BS)は、新たなアイディアを生み出すための方法の一つです。 グループのメンバーが、ある問題について自由にアイディアを出し合います。
<BSの4原則>
1. 「批判をするな」:他人の意見を批判してはいけない。批判があると良いアイディアが出にくくなる。 2. 「自由奔放」:こんなことを言ったら笑われはしないか、などと考えず、思いついた考えをどんどん言う。「上品は」ジョーク歓迎。 3. 「質より量」:できるだけ多くのアイディアを出せ。 4. 「連想と結合」:他人の意見を聞いてそれに触発され、連想を働かせ、あるいは他人の意見に自分のアイディアを加えて新しい意見として述べるというのが一つやり方。
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